今に始まったことではないが、11月に入ったと思ったら、早くもクリスマス商戦がスタートした。店にはクリスマスソングが流れ、ツリーが飾られて、お菓子がぎっしり入ったブーツが並んでいる▼もうしばらくしたら門松がお目見えするはず。厳しい歳末商戦を乗り切ろうとする気概の表れなのだろうが、野菜や果物がそうであるように、私たちの生活から季節感が失われていくことがさみしい▼あす、平で途絶えつつある「えびす講」が行われるが、祖先から受け継がれてきた年中行事が埋没してしまうのもまたさみしいことだ。子どもたちには季節の移ろいに敏感になってほしいし、日常生活の中で年中行事や習わしといったものを経験してほしいのだが▼12月4日、いわきグリーンスタジアムで「ベースボールクリスマス」が開かれる。サンタさんはプロ野球12球団の選手たちだ。子どもたちにどんな夢をプレゼントしてくれるだろうか。こちらは、いくら早くてもいい。