10日に告示された県議選。10日間の選挙戦も折り返しをすぎ、終盤戦に突入した。立候補している15陣営がしのぎを削り、残り2日間の追い込みに懸命だ▼いわき市選挙区では今回、定数10に対し、現職8、元職1、新人6人の計15人が立候補しており県内でも有数の激戦区となっている。立候補者数は、平成15年の前々回が11、19年の前回が12人で、過去2回の〝少数激戦〟から様変わりした▼県議選は、東日本大震災後初の選挙となる。今回は、震災と東京電力福島第一発電所事故による避難などもあり、各陣営とも選挙運動に手探りの状況が続いているように見える。前々回53・39、前回53・33%と、過去最低を更新している投票率も気になるところ▼先日の通勤途中ある陣営が演説しているのを見かけた。双葉郡選挙区の立候補者だった。市内には、1万5000人を超える双葉郡からの避難者がいるという。厳しい中での選挙戦と思い、心の中でエールを送った。
片隅抄