公立中学校の卒業式が12日に開かれ、15日には県立高校入試Ⅱ期選抜の合格発表があった。慣れ親しんだ学びやに別れを告げ、新たな環境に飛び込む。不安と期待が入り交じる日々は今しか経験できないもの。夢実現に向け自分を見つめ直す有意義な準備期間にしてほしい▼ニューフェイスを加え、高校スポーツは間もなく本格的なシーズンインとなる。熱戦を期待する一方で憂慮すべき現状もある。それは忍び寄る選手数の減少。新人大会では各競技にその傾向が見られ、中学生の競技人口を考えれば高校生のスポーツ離れが浮き彫りになってきている▼ジュニア時代の反動からくる燃え尽き症候群も理由の1つだろうが、受け入れる側にも対応が必要だ。高校世代のスポーツは、ほぼ学校部活動に集約される。学校に環境がなければ競技を続ける道は閉ざされる。欠かすことができない受け皿なのだ▼競技人口と競技力は対をなす。世代間をつなぐ縦関係の構築も急務だ。