本年10月1日を基準日とした就業構造基本調査が、総務省により実施される。すべての国民と世帯が対象の国勢調査とは違い、全国で無作為に抽出された約47万世帯の100万人(15歳以上)が対象となる▼福島県内の対象者は、約9000世帯の2万人だ。5年に1度行われ、就業に関するさまざまな状況を調査するものだが前回、たまたま対象となったことから、より気に留まった。思えば、翌年の平成20年夏に公表された調査結果では、非正規雇用や若年無業者等の深刻さが浮き彫りになった。確かに同年の大みそかには日比谷公園に「年越し派遣村」が開設された▼さて、今回の調査からは、どんな問題が見えてくるのか。調査事項には、東日本大震災の仕事への影響に関する項目もある。被災県の実態を示す重要なデータになることは間違いない▼9月中には、調査員が訪問して調査票が配布される。対象となった方々は回答を義務と心得、調査票に臨んでほしい。