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片隅抄

2014.03.10

二十数年も前だが、確かテレビドラマだったと思う。長崎原爆の前日の日常を描いた「明日」という作品を見た覚えがある。原作は井上光晴の小説で、映画にもなった。「明日」のことを思いながら「明日」を奪われた市井の人々の姿が心に残った▼さて、読者諸氏は3年前の今日、何をしていたか思い出せるだろうか。中学生は翌日の卒業式の準備か、週末の過ごし方を考えていたサラリーマンもいたろう。そして「明日」のことを話しながら食べた3月10日の夕食が、家族そろって囲んだ最後のテーブルとなった家もあろう▼翌11日、紅白の幕が張られた中学校の体育館のいくつかは卒業式から数時間後に避難所と化し、先行きの見えない日々が始まった。いまだ周囲には、あの日分断された日常を取り戻せぬままの人々も少なくない▼私たちは、そういう土地に生きているのだと、深く思う。今夜眠りに就く前に、明日が平穏な「明日」であることを祈らずにはいられない。

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