先ごろ、隣の小野町のリカちゃんキャッスルを訪ねた。着くやいなやあっちにもこっちにも「動くリカちゃん」…と思ったら、ドレス姿の小さな女の子たち▼「なりきりドレス」といい、来館者は無料で好きなドレスが借りられ、館内外をその姿で自由に巡れるのだ。すっかり夢心地ではしゃぐ笑顔に、ほおがゆるんだ▼最初のリカちゃん人形が出たのは45年以上前。誕生日に買ってもらいうれしかった思い出がある。それが今なお次々に新タイプが発売され、ヒットしているのだからすごい。何故かと、リカちゃんを作ったタカラ(現タカラトミー)創始者佐藤安太氏(三和町生まれ)の著書を読んでみた▼そこには「玩具はパッと売れパッと消えるというのが常識の中、長く遊んでもらえる玩具がいい玩具だと信じ、あらゆることをやってきた」とあった。リカちゃんもこうして今に続いている。この信念で歩み続ける佐藤氏が「おもちゃの王様」と称されるのは当然だ。