いわき市長選の投票率は51・13%。投票日当日、雨だったこともあって、有権者の出足が鈍ったのかもしれないが、これから4年間いわきのかじ取り役を選ぶ選挙にしては低い数字だ▼景気回復を目標とした経済政策「アベノミクス」が功を奏しているとして、高い支持率を誇る安倍政権だが、地方では景気が回復し、生活が豊かになったと感じる人は少ないのでは。特に、いわき市民は福島原発からの汚染水漏れ問題など、市民の不安は募るばかり▼初当選を果たした清水新市長は、前々から震災復興、原発問題の早期解決を訴えていた。どちらも国を挙げて取り組まなければいけない問題だけに、清水新市長にはいわきの現状を国、県に対しきちんと伝え、安全、安心な市民生活が送れるよう活躍を期待したい▼清水新体制がスタートするが、選挙に勝つためだけのマニフェストでは、必ず行き詰まる。選挙が終わっても市民が見つめていることを肝に銘じ頑張ってほしい。
片隅抄