先日、熊本県熊本市の市動植物園の飼育小屋から、ニホンジカ8頭が逃げ出した、というニュースが報道された。報道によると、職員出入り用の扉が開いていたという▼このニュースを聞いて、平成13年5月に常磐藤原町湯ノ岳の丸山公園のシカ牧場からシカ35頭が逃げ出し、取材したことを思い出した。このときは、金網が約1㍍四方にわたり切断されており、そこから逃げ出したとみられた。シカの写真を撮るために、公園周辺などを右往左往した記憶がある▼あと1週間で東日本大震災から3年を迎える。1日から市の災害公営住宅「関船団地」の入居が始まった。市内で最も早い入居となり、生活再建への第一歩となる。4月には、沼ノ内団地、錦団地でも入居が始まる▼この仕事をするようになり、一日一日の積み重ねの大切さを痛感している。取材で一度しか会わない人もいれば、幾度となく会う人もいる。復興に向けても毎日の積み重ねを大切にしていきたい。
片隅抄