6月から全国一斉に子ども手当の支給が始まった。子育て世代にとっては思わぬお金に大喜び▼その子どもだが、09年の出生率は1・37で4年ぶりに上昇がストップ。出生数も前年より2万1131人減の107万25人だったことが厚労省の人口動態統計で分かった。本県は1・49で全国平均は上回ったものの、出生数は1万6326人で前年より582人減。人口の減少は深刻だ▼そこでいわき市をはじめ県内の市町村では、子育て支援や学童保育の充実に力を入れているが、どこも財政難で思うに任せないでいる。国はといえば子ども手当の支給以外、具体策が見えてこない▼少子化問題は、国を挙げて取り組まなければ解決しない重要な課題。今週日曜日は参院選投票日。与野党とも今後少子化とどう向き合っていくのか、この選挙戦では各党はその支援策アピールに余念がない。そんな各党の声に耳を傾け、この機会に少子化について考えてみるのもいいだろう。
片隅抄