さまざまな可能性を秘めた子供が、一流のものを見て刺激を受け、それが将来、才能を花開かせる種になることが少なくない。芸術の分野しかり、スポーツの分野でもまたしかり。子供たちにそうしたチャンスを与えることは親や社会の責務であろうと思う▼31日、高久小プールで五輪メダリストの田中雅美さんが子供たちに講話と実技指導を行う催しがある。同小164人の児童にとってはまたとないチャンスであろう。トップアスリートの泳ぎを間近で見、ナマの声を聞いて、泳ぐことに意欲を持つ子供たちが出てくるはずだ▼それを喜ばしいことと思う半面、もっと多くの子供たちがこの機会に触れることはできないのか残念に思う。以前、ソフトボール元日本代表監督の宇津木妙子さんが久之浜二小の子供たちを指導したときもそう思った▼せっかくのチャンスをより多くの子供たちに与えたい。大輪の花を咲かせる種が、どこに転がっているかわからないのだから。