グリーンとイエローのユニホームがさわやかな四倉中ソフトボール部。市中学新人大会が来月開かれるが、過去4度優勝し、昨年も準優勝している同中が今年は部員3人で棄権した▼同じく9人に満たない湯本一・小名浜二合同チームに加わる案もあったが、ルールの前にその道は閉ざされた。彼女たちの心情を考慮して開始式での準優勝盾の返還もないという▼夏の甲子園では、津波で校舎が全壊した気仙沼向洋高校のエースが始球式を行った。四倉も校舎が浸水し、いまだに1・2年生は四倉小を間借りしている。ならば開始式で投手・捕手・打者として始球式をしてもらったらどうだろう。「ここにいるみんなで君たちを応援しているよ」。そんな友情を分かち合ってほしい▼大震災による部員不足の悲劇は市中体男子バレーの藤間・豊間でもあった。オープン参加扱いのため、優勝しながら県大会には出場できなかった。選手たちの複雑な表情は今でも忘れられない。