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片隅抄

2012.10.27

30年ほど前の新聞をめくっていると、「里に下りて来たタヌキの親子に、家の人が食事の残りを与えて優しく見守っている」といった記事を見かけた▼ニュアンスとしては、人間と動物の心温まる交流という書き方である。そのころはまだタヌキは人目につかぬ珍しい存在で、動物園で見るくらいだった。それだけではない。クマやニホンカモシカ、サル、イノシシといった野生動物も、山の奥で人間と住み分けて暮らしていた▼最近は……。通勤途中の道路で、車にはねられたとおぼしきタヌキの死骸を見かけることが珍しくなくなった。サルは畑を荒らし、クマが住宅街をうろついて住民を震えあがらせることも2度や3度ではなくなった▼主たる原因はエサ不足なのだろうが、山で、何が起こっているのだろうか。原因は異常気象か、人間が動物の聖域を侵したからか。こうした動物たちの行動が示すシグナルを、人間はどう受け止めるのか。赤信号でなければいいが。

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