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片隅抄

2012.11.10

脇本信雄さんと初めて会ったのは、震災から2週間ほどたった昨年3月。避難所となっていた江名中体育館だった▼館内には永崎、江名沿岸の人たちが取りあえず持ち込んだ身の回り品の中で所在なげに身を寄せていた。その中に、無精ひげをたくわえ、疲れきった表情の脇本さんがいた▼今回の震災では給水や支援物資の配給、警戒、遺体捜索など消防団員も大きく貢献した。脇本さんもその1人で、大地震直後には地元永崎でパニックの渦中にいた保育所の幼児やお年寄りを安全な高台に誘導したり、自分はすぐに逃げずサイレンを鳴らして住民に避難を呼びかけた▼その脇本さんの顔を久しぶりに見たのは、消防庁が発行した『消防団員募集』のパンフレットの表紙でだった。全国の団員の〝顔〟に採用されたのだ。写真の脇本さんはきれいにひげを剃り、保育所の子どもたちと笑っていた。パンフレットには、あなたのちからで救われる人がいる――と書かれていた。

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