第23回参議院選挙が4日公示された。17日間、県内各地で舌戦が繰り広げられる。全国2番目に広い県域だけに、舌戦といっても、有権者には選挙カーからの声を枯らした連呼が聞こえるだけかもしれない▼本県の焦点は、原発事故からの復旧・復興の加速。間もなく2年4カ月を迎えるが、原発避難者の数は相変わらず減っていない。進んでいるのは県外から本市など県内への移動だけのように感じる▼肝心の原発が、収束に向けた作業が続いているものの、事故発生当時の状況とほとんど変わっていないのだから、当然だ。そんな中、東電が停止中の柏崎刈羽原発の再稼働申請を行うと発表した▼経営改善に再稼働が不可欠という。この時期の表明は、廃炉を求める本県有権者に歓迎されないことは明らか。それだけ困っているということか。ただ再稼働を取るか、料金値上げを取るか―の二者択一を迫っているのが気になる。東京の電力消費者は稼働を選ぶのだろうか。