夏の甲子園を目指す全国高校野球福島大会が、今年はいわきグリーンスタジアムをメーン会場に開幕した。汗と泥まみれの高校球児の姿は、スタジアムに足を運ばなくとも、さわやかな感動を与えてくれる▼そんな光景とは別に、しかもちょっと前の話で恐縮だが、日本酒のことに触れたい。球児の憧れが甲子園なら、こちらは酒造会社の甲子園、全国新酒鑑評会だ。明治44年の第1回から数えて今年が通算101回目の開催▼全国から864点が出品され、このうち233点が特に優秀な金賞に選ばれた。日本酒といえば兵庫の灘や米どころ新潟、消費の多い秋田などの銘柄が思い出されるが、今年も本県産日本酒のうまさが裏付けられた▼出品数では新潟77、長野58、兵庫42、山形40、広島38が上位だが、本県産は出品37点のうち26点が金賞だ。しかも2位兵庫の17点を大きく引き離して3年ぶりの日本一だ。どこの高校が本県代表になろうとも福島の日本酒で乾杯だ。