今の時期、市内の商店やスーパーに行くと、胸に研修生と書かれたネームを着けた中学生と出会う。職場体験に訪れた生徒たちだ▼将来どんな職業に就きたいかを考えて、実際に職場に入って、その会社の従業員と一緒に働くことで勤労の大切さや貴さを学ぶのが狙い。弊社にも毎年受け入れ要請があり、今回は4中学校の生徒を預かった。弊社ではせっかく来るのだからと、体験を中心にカリキュラムを組んでいる。実際に記者に同行し写真を撮ったり、取材もする。機械を使って新聞製作も学び、輪転機から新聞が刷り上がってくる様子を見学。時間があれば配達も手伝ってもらう▼先日、体験終了後生徒たちに感想を聞いてみた。「新聞を作るのに大勢の人たちがかかわっているのだな」「お父さんやお母さんの大変さが分かった」と話していた▼この中学生たちもいずれは社会に巣立つ時がくる。その時に職場体験で得た経験が、何らかの形で生かされればうれしい。
片隅抄