自動車の後部座席でのシートベルト着用が義務化されたのは、2008年のこと。検察庁が先ごろ実施した調査によると、高速道路での装着率は68・2%、一般道は35・1%で5年たった今も浸透していない▼では本県は高速道路が91・2%、一般道は44・8%で、いずれも全国平均を上回るものの、100%が当たり前だけに、この数字には不満を覚える。着用さえしていれば死亡事故は防げた―という報告があるにもかかわらず、未着用は残念でならない▼高速道路で後部座席未着用の場合、ドライバーにも行政処分が科せられることはご存じだろう。初めは慣れずに違和感を感じるだろうが、事故で死亡者をださずに、けがの程度も最小限に抑えるためにも、シートベルトは「命綱」の認識を強く持ちたいものだ▼年末年始の休みを利用して、帰省や家族旅行を計画する人も少なくない。愛する家族の命を守るためにも、同乗者全員のシートベルト着用を忘れずに。