「若いまちいわき伸びてゆくいわき」というフレーズで始まる「いわき市歌」。市の仕事始め式で久しぶりに耳にしたが、あらためていい歌だと思った▼いわき市歌は、14市町村が合併した1年後の昭和42年10月1日に、制定された。詩の補作は〝蛙の詩人〟草野心平さん、作曲は〝炎のマエストロ〟小林研一郎さんといういわきを代表する豪華な顔ぶれ▼東日本大震災と、東京電力福島第一原子力発電所の影響で、いわきを取り巻く環境は一変した。農産物の風評被害のほか、水産業は昨年ようやく試験操業にこぎつけたものの、まだまだ本格操業までのハードルは高い▼それでも、災害公営住宅は3月から入居が始まる予定で震災復興土地区画整理事業も昨年、予定している6カ所で起工式が終わり本格的な工事に入るなど、目に見える形で復興への明るい兆しも見えてきている。「震災前より活力に満ちあふれたいわき」を実現し、「みんなで呼ぼう 幸せをここに」。
片隅抄