正月休みで帰省していた人たちの目に、震災から約3年、故郷の復興はどのように映ったのだろう▼津波で大きな被害を受けた海岸部では、被災した建物はなく、がれきも片付けられ荒涼とした平地が広がっている。これだけ見ると丸3年弱たった今でも、復興は進んでいないと思う人もいるだろう。確かに目を見張る動きはなかったが、行政からの話を聞くと、内陸部に新しい市街地を造るための土地交渉から住宅建設と、復興事業は着実に進んでいるとの印象を強くする▼市内の至るところに災害公営住宅が建設され、3月から順次被災者の入居が始まる。ハードの整備はお金や人手をかければある程度は進むが、災害で家族や家を失った人たちの心の傷はそう簡単にいえるものではない。目に見える復興も大事だが、目に見えない部分での心のケアも忘れてはならない▼清水市長にはそういったところにも、心配りができるような細かな復興対策での事業をお願いしたい。