山間部では15日もまた相変わらず雪が降り続いているが、暴風警報や大雪警報が発表されたものの市街地では2週連続の大雪には悩まされずに済みそうだ▼それにしても、いわき地方ではケタはずれの積雪量を記録した先週の大雪には参った。週明けには「いやぁ、腰が痛い」「手がおかしくてね」があいさつ代わりになった。不慣れな雪かきで、市民の多くの筋肉が悲鳴を上げたらしい▼〝東北の湘南人〟は一度の雪かきでこのありさまだ。雪国の人たちの冬の暮らしの厳しさはいかばかりだろうと、今さらながらに思った。雪かき中に命を落とすこともあるというし、雪かきをしたすぐ後からまた雪が降ってくるのを考えるとやるせない▼基地で苦しむ沖縄の人たち、原発事故の影響の不安が消えない福島の人たち。現地から離れると、そこに暮らす人々の切実な思いが伝わってこない。降りやまぬ豪雪と放射性物質。必死に雪かきをしながら、ふと除染のことを考えた。