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片隅抄

2014.09.06

第59回全国高校軟式野球選手権大会準決勝「中京―崇徳」の延長50回にわたる試合の成りゆきを新聞やテレビで見守りながら、昭和58年8月の第28回大会で準優勝した平工の活躍を思い出していた▼この大会の平工は26日の初戦をモノにすると、27日の準々決勝は延長15回で勝利。28日の準決勝は延長18回で決着がつかず29日に19回から再開し延長25回で相手を振り切った。決勝は同じ日の午後から行われ、惜しくも延長10回サヨナラ負けしたのだった▼31年前の信じられない快進撃。4日間を連投し、4試合58回3分の1、736球をたった1人で投げ抜いたエースは高萩文孝さんだ。「肩の感覚がない」(高萩さん)中での力投だった▼硬式の高校野球が健康面の配慮からタイブレーク方式の導入を検討している中、軟式の〝決着がつくまで〟のサスペンデッドゲーム方式。たかが軟式……という見方をされているようで、酷使されてプレーする選手が気の毒に思えた。

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