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片隅抄

2014.01.24

平成5年7月の衆院総選挙は、政治史上エポックメーキングなことであった。昭和30年以降、長らく続いた自民党が下野し、非自民8党派による連立政権が誕生した。記録的な冷夏でもあり、印象に残る出来事だ▼総理大臣にはブームを巻き起こした「日本新党」代表の細川護煕氏が選出された。この選挙戦では旧福島3区から出馬した同党候補者のため、JR平駅(現いわき駅)前で応援演説を行ったことがあった▼足を運んだがワイシャツの腕をまくり、熱弁をふるうさまはフレッシュ感にあふれていた。結局、総理就任後は寄り合い所帯による人事混乱、自身の政治資金問題などがダメージとなり、1年持たずに退陣した▼その細川氏、隠遁生活を楽しんでいると思いきや都知事選の舞台に姿を現した。応援者も独特の政治手法で国民を掌に乗せてきた元総理。枯れるどころかますます意気軒昂。原子力発電を享受してきた都民に「脱原発」が受け入れられるか興味がある。

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