病気のとき、まず頼りにするのが「お医者さん」。だがいわきは、この「お医者さん」不足が深刻だ。10万人あたりの医師数は、全国平均が約230人なのに対し、いわき市は162人▼先ごろ、いわき青年会議所が「いわきの医療環境改善に向けて」と題するパネルディスカッションを開いた。行政・医療機関・市民の代表が登壇し「医師不足」という現状にそれぞれどう立ち向かうべきか、意見を述べた▼中で首肯したのが「患者数を減らす」という考え方。医師が少ないなら、患者数も少なくしていく努力が必要、というものだ。そこで大事になるのは、市民1人ひとりの健康管理である。各種検診をこまめに受診し、普段から「かかりつけ医」を持ち、体の相談をして健康に留意していれば、確かに病気になるケースは減るだろう▼自分の体を大事にすることは、単にわが身のためだけではないのだ。自
片隅抄