美術に関してはまったく疎いが、作家によっては興味がある。ずいぶん前、県立美術館で開かれた「村山槐多展」に足を運んだことがある。早世の画家として知られ、今に残る数少ない作品価値は驚くほど高い▼この辺りが俗物的なのだと恥じ入る。現在、市立美術館で催されている「名作、大作目白押し!コレクション大公開」。同館が所蔵する2000点超の作品のうち、展示機会の少ない大型作品を紹介中▼先日訪れた際、館内で目を引いたのがアメリカンポップアートの旗手アンディ・ウォーホルの「16のジャッキーの肖像」。ケネディ大統領夫人ジャクリーンをモチーフにブルー、モノトーンで喜びと哀しみの表情を描いている▼主に壁一面を飾る大作が多いだけに色彩が鮮明に映え、寄ってよし離れてよしと鑑賞も自在。もっとも、美術眼を持つ人には違う視点があるだろう。論ずるほどの力量はこちらにないので、まずは開催のお知らせまでとしたい。