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片隅抄

2015.10.24

わが集落の小さな神社では、明日が秋の祭礼だ。春のそれとは違って神輿は出ないが、けさは日の出前から農道わきの旗立て場で大きな幟を立ててきた▼集まったのは10人ほど。57歳の抄子が最年少だから高齢化は推して知るべし。旗の支柱が常設の集落もあるが、われらは1から組み立てる。今でこそ業者に頼んで鉄板を成型したものになったが、つい最近まで数十年使い込んだ分厚く重い板を何枚も組み合わせて立てていた▼20㍍ほどの旗竿(ポールではない)はまだ太く重い杉の木を使っている。小人数でこの1対の竿を立てる作業は意外と危険で、抱え上げた途中でバランスを崩し落下したこともあった▼毎回、「そろそろ軽くて丈夫なアルミにしようか」などと冗談交じりの話も出る。5~6人で担ぐ春の神輿渡御だって「うちもそろそろ車で運ぼうよ」という愚痴がいつも出る。でも、昔からの伝統を大切にしている人たちぞろいだから、笑い話で終わっている。

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