元横綱千代の富士が7月31日に61歳の若さで亡くなったニュースはショックだった。昨年、日本相撲協会理事長のまま急逝した元横綱北の湖理事長も62歳だった▼この2人だけに限らず、思い返しても名大関だった貴ノ花の享年は55歳。二子山親方時代の弟子で糖尿病と闘いながら厳しい節制で綱を張った〝おしん横綱〟こと隆の里も59歳、弟弟子の貴ノ浪に至っては43歳でしかなかった▼大鵬・柏戸時代からの相撲ファンだが、子ども心に「相撲取りは短命」というイメージを持っていた。20代半ばのころは同じ年頃の力士が40~50歳のように老けてみえたし、協会に残るための親方の肩書〝年寄〟がそのままお年寄り(老人)だと思い、一般の人より老け込むのが早い印象につながった▼150㌔を超える急激な体重増加、若いうちからの大量の飲酒、ストレスなど早い死に至る要因はいくつか挙げられている。これは一般人にも通じる警鐘だ。気をつけなくてはと思う。
片隅抄