この時期、書店やスーパーなどで、店のエプロンや制服を着て、働く中学生の姿を目にしたことはないか。職場体験中の生徒たちだ▼実際に職場に入り、勤労の大切さと職業についての考え方を培ってもらおうと、学校が市内の企業にお願いして実施している。弊社でも職場体験のほかに、小学校からの社内見学も受け入れている。職場体験は原則として1日とし、新聞ができるまでを学んでもらう▼生徒らは「一日記者」と書かれた名刺を手に、展覧会や公民館のサークル活動などを取材。社内に戻ってきて、今取材してきたことを記事化する記者体験や、機械を使っての新聞製作。慣れないながらも一生懸命取り組む姿が好ましい。就職するのはまだ先だが、頑張れと心の中で声をかける▼担当の先生は「生徒を受け入れる企業が年々少なくなって困っている」と話していた。これからの日本を支える若者のために、一社でも多くの企業が協力してくれることを願いたい。
片隅抄