いま、夏井川渓谷の紅葉が見ごろだ。土曜日の今日は冷たい雨となった昨日と打って変わって暖かく、よく晴れて、渓谷沿いの県道は大勢の行楽客でにぎわっていた▼それは結構だが、乗用車がやっとすれ違えるほどの狭い県道の両側に、幼い子どもやお年寄りを連れて散策する家族連れ、三脚を立てて夢中になって紅葉の渓谷美をカメラに収める愛好者がいて、車やバイクと接触したりしないかハラハラしてしまう▼均衡が保たれていれば事故は起きない。しかし、撮影に夢中になった人や子どもが急に車の前に飛び出さないとも限らない。三脚が倒れることもある。ドライバーがよそ見をすることだってあるだろう▼そのうえ車に無頓着に横へはみ出して歩いたり、車の通行の邪魔になるような体勢で撮影をしたり、マナー違反の駐車をして渋滞をつくったり、運転のストレスを抱えるのもこの時期の夏井川渓谷だ。どれか均衡が崩れれば即事故ということを忘れないで!
片隅抄