昭和40年代を過ごした大半の男性ならプラモデル作りに熱中したと思う。こちらもその一人である。不器用ながら市販のパーツをニッパーで外し、接着剤で付け固めながら戦車、軍用機などの模型を完成させた▼もちろん色彩にもこだわり、下手な筆遣いでラッカーを塗った。もっとも、年齢を加えるごとにそんな時期もすぐ去り、別の分野に興味を引かれるようになった。したがって当時のプラモデルは一つも残っていない▼広義では第2次世界大戦であり、アジアでの戦いは太平洋戦争。きょう72年目の「終戦の日」を迎えた。論じるほどの資格はないが、こと戦火が国内におよぶなら非戦闘員、いわゆる国民の犠牲は計り知れない▼冷戦終結から久しいが、新たな火種が朝鮮半島で起きようとしている。「外交での解決」「危機をあおるな」としたり顔の識者もいるが、話し合いで済む相手なのかと甚だ疑問。戦争はプラモデルの世界だけにしてほしいものだ。