大義のない解散と言われた衆院選も、終わってみれば自公連立与党の大勝で終わった▼安倍首相は6月の記者会見で国民に対し、森友・加計学園問題について、真摯に説明すると言ったあの約束はどうなってしまうのか。また、突然内閣改造を断行、仕事人内閣と呼んだ割には、仕事をする間もなく衆院解散、総選挙。選挙が終わればこういった問題は、幕引きが図られるのか▼今年に入り、政治家の不適切な言動や不倫疑惑など、政治家というよりも人間としての品格を疑うようなことが相次ぎ、政治家不信を招いたことは周知の通り▼ただ、個々の政治家への不信感が募ったとしても、今の政治に対する不信感はもっと根深いものがある。問題を先送りにし、自分たちにとって都合の良い政治運営に、国民は失望しているのだ。選挙によって政治家の顔ぶれは変わったが、中身は変わらず、ただ看板を変えただけでは、今の政治に対する国民の不信感は払しょくされない。