日大アメリカンフットボール部の悪質な反則行為が話題になっている。反則というよりは、相手の選手生命をも奪いかねない危険な行為で、許されるものではない。スポーツマンとして最も恥ずべき行為と言える▼このことを機にスポーツマンシップについて考えてみた。辞書によると、「スポーツマンが備えているべき精神」とある。つまり、正々堂々戦うということ。そして勝者は敗者を労わる。その精神が何よりも大事なこと。いつしか、勝利が最優先され、そのためには手段を選ばなくなる。そんな悪循環が、今回の悲劇を生んでいるように思う▼勝利による「名誉」や「称賛」も大事だが、それは、選手に宿る立派な精神があってのこと。それが無ければ、中身のないハリボテにすぎない▼かつて大学の先輩が、高校野球の目的は「強固な精神と人間性の育成」だと言った。全てのスポーツに言えることではないだろうか。日本人として武士道の精神を見直してみてはどうだろう。
片隅抄