「平成最後の」という言葉が目立ち始めてきた。そんなことも関係あるのだろうか、昨年暮れから新年にかけて、酒席がいつもより多い気がする▼そんな中、先日ある酒席で興味深い話を耳にした。それは「救急車に乗ったことがある?」という友人の話だった。彼が運ばれたわけではないが、付き添いで同乗する機会があったとのこと。そして、あまりの乗り心地の悪さに驚いたという▼ちょっとした段差での上下動、カーブで体が必要以上に揺すられることなど、事細かに語っていた。ただ、車内では、周りが見えないために車の動きの予測がつきにくく、そのための不用意な動きが、乗り心地を悪く感じさせていることもある▼緊急車両とはいえ、患者の状況に応じての走行としている。乗り心地は、一般車両と変わらないはず。緊急を要する患者のことを考えれば、乗り心地は「快適」ではなく、「安全」につながるもの。患者ファーストの考え方を崩してはいけない。
片隅抄