昨年、平に古本屋がオープンした。会社から歩いて行ける距離なので、昼休み散歩がてら月数回顔を出している▼昔市内にも数件の古本屋があり、サラリーマンや学生でにぎわっていた。しかし、時代の流れとともに古本屋が姿を消し、取って代わった新刊本を売る本屋も、今や活字離れやネット通販によって、次々と閉店に追い込まれている。今はネットで本を探し、注文して届けてもらう時代に▼一方で頑張っている本屋もある。都会ではお茶や酒、食事を楽しみながら本を読み、購入もできる「ブックカフェ」と呼ばれる本屋が人気を集めている。市内でも子どもを対象に読み聞かせ会を開き、集客に努めている本屋もある▼昔は文学に詳しい店主がいたりして、その話を聞くだけでも本屋は楽しい場所だった。電子書籍も普及し、本屋経営は厳しさを増しているが、本屋で本を手に取って購入を決める人はまだたくさんいる。本は本屋で買い、地域の商店を応援したい。