県と県交通対策協議会は、交通安全運動の年間重点事項に今年から「ゆずりあい運転」を加えることにした▼重点事項が追加されるのは13年ぶりで、今後各地で行われる街頭啓発や交通教室などを通して、県民にゆずりあい運転の周知徹底と普及を図る。相手を思いやり、ゆずり合う精神を持つことで安全意識の向上はもとより、マナーも良くなることが期待される▼ゆずりあい運転が重点事項に追加された背景には、日本自動車連盟が昨年、信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている時の、車の一時停止率を調べたところ、本県は全国平均の8・6%を下回る3・5%で全国ワースト9位だったことが要因となっている▼道路交通法では横断歩道に人がいるときは、車は一時停止することが定められている。ただ一方で、横断歩道のない道路を横切り事故に遭う高齢者が少なくないと聞く。歩行者、ドライバーとも交通ルールを守ることが自分を守るを忘れずに。