特殊詐欺被害者の約7割が65歳以上の高齢者という。高齢者を食い物にする、卑劣な犯罪は許すわけにはいかない▼全国ではオレオレ詐欺など、特殊詐欺事件が後を絶たない。警察や関係機関では事あるごとに注意を呼び掛けているが、犯人は次々と手口を変え、警察が防止策を考える間もなく、新しい手口で高齢者をだますため、被害に遭わないための手だてが追い付いていかないのが実情▼県警がまとめた昨年11月末現在のオレオレ詐欺の被害件数は41件(同11件増)で、2015年以来、3年ぶりに年間の被害件数が40件を超えた。警察は「お金を要求する電話には応じず、必ず家族や警察に相談」を呼び掛け、留守番電話の設定や詐欺対策装置の設定などの自衛策も勧める▼最近は若者がだまされるケースが増えてきている。3月は進学や転勤などの引っ越しシーズン。慌ただしいだけに注意力も散漫になりだまされやすくなる。犯人はそこを狙ってくる。要注意だ。