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片隅抄

2019.03.22

ひと雨ごとに暖かくなり、春本番ももうすぐ。心浮き立つ季節になるが、周りには花粉症に苦しむ人たちが多い。こちらは年中、鼻をかんでいるせいか実体験はない▼さて、市内では卒業シーズンを迎えている。高校、中学校と続き、きょうは公立小学校で式が行われた。巣立つ児童の最多、最少校があれば、本年度をもって閉校するところもある。少子高齢化といえば、それまでだが寂しさは募る▼その中、現校名で最後の卒業式を行ったのが、いわき明星大。設立から30年、中央台の地に一大キャンパスを有し、大勢の卒業生を輩出してきた。「めいせい」と優しい響きで市民に溶け込んできた大学も、来月1日から「医療創生大」に変わる▼教科も新学名の通り、より専門色が濃くなるが、建学の精神は新たな入学生諸君によって、脈々と受け継がれていくだろう。惜しむらくは「いわき」の呼称がなくなったこと。何らかの形で、この3文字を生かしてほしい。

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