あおり運転が問題になった昨年、常磐道での犯行の一部始終の映像は記憶に新しい。またその事件は別の問題を引き起こしていた。SNS上に間違った情報を流され、なんの罪もない人が犯人扱いされてしまったのだ▼今も似たようなことが起きている。スーパーやドラッグストアで、トイレットペーパー等紙製品の買い占めが横行している。原因は、1つのデマが、SNS上で拡散したこと▼マスコミが、そんな状況ではない。十分に在庫はありますと報道しても一向に収まらない。空になった商品棚の映像を目の当たりにすれば分かっていても不安になるのかもしれない。デマを信用しているわけではないが、「もしかしたら」という防衛本能が働くのかもしれない。それを煽あおるようなマスコミにも責任の一端はあろう▼何よりも、国民は不安なのだ。それは、国の国民に対しての情報開示に不満があるからにすぎない。デマを流すのは悪いが、そうさせてしまった国も同罪だ。