東京を中心とした首都圏に緊急事態宣言が出されて2週間が経過した。目安の期間が経過したが、東京では未(いま)だその成果が表れているとは言えない状況が続いている▼週末に近郊の観光地に人が集まる状況が報道され、自覚の無さが叫ばれているが、果たしてその責任をそういった人たちだけに押し付けていいのだろうか▼当初、感染しても8割が軽症で、2割が重症化する。しかも持病を持った人や高齢者。そういった見解が示されていた。それにより、多くの国民は、ある程度の安心感を得たことだろう。感染のリスクを軽減させつつ、日常の生活を送る。それが今月から状況が一変した。いきなり、外出自粛を要請することになったのだ▼国は、初動において間違っていたと、謝罪すべきではないか。それをせずに、自粛を要請するだけでは国民も納得しないだろう。プライドが高く、臭いものに蓋(ふた)をするお役所仕事が見え隠れするが、そんなことを言っている場合ではない。