誰がこんな状況を予測できただろうか。新型コロナウイルスの脅威が収まらない。来月6日までとした緊急事態宣言も、延長される見通しのようだ▼連日、新聞、テレビ等では、その手の話題で持ちきりのようだが、そんな中、「一番怖いのは、ウイルスではなく、人だ」という興味深い記事を見つけた。もちろんウイルスは脅威だが、感染者に対しての誹謗(ひぼう)中傷の方が怖いというものだった▼確かに、その兆候は全国的に広がっているようだ。それは人に限らず、企業や飲食店にまで広がっている。まさに伝染しているかのようだ。感染を悪と言わんばかりのこの行為に、同じ人間として悲しくなる▼誰もが感染の危険性があるし、それは悪ではない。連日のように感染者の数が報道されるにつけ不安はあろう。ただ、共に戦うという一体感を持たなければならない。完治した有名人の職場復帰を積極的に紹介するなど、感染は悪ではないことを啓蒙(けいもう)することも必要なことだ。