汽車の窓からハンケチ振れば♪郡山市出身の新聞記者で、後にコロンビア専属作詞家となった丘灯至夫氏が作詞、そして古関裕而氏作曲の「高原列車は行く」の歌い出しだ▼昭和44年に廃線となった猪苗代の鉱山鉄道「沼尻鉄道」の情景を描いたとされ、同29 年に発表されると爆発的ヒット。曲が流れればそらんじる諸先輩も多いかと思うが、我々団塊ジュニア世代ともなると、新入社員時代に雲の上の上司が陽気に歌っているのを記憶にとどめる程度▼しかし記憶の断片にしかなかったセピア色の歌が、古関氏の作曲であることをNHK連続テレビ小説「エール」を機に<再認識>し抄子の中で色付きはじめた。古関メロディーがいかに町にあふれているのか、思い知らされた▼物語は今後、戦争に突入していく。となると「露営の歌」の歌い手のひとりで、幾度も古関氏とタッグを組んだ本市出身の歌手霧島昇氏との出会いも描かれるのだろうか。楽しみだ。