プロ野球の公式戦にようやく観客が戻った。感染防止のため、観客数は上限5000人に制限され、鳴り物応援は禁止。さっそく、ある試合ではいきなり心ないヤジで試合が中断する珍事も起こったが、ファンは選手の熱意を肌で感じたはずだ▼市中学校体育大会の延期開催が正式に決定した。本来は6月が主開催となるが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、県内他地区の中体連が代替大会の開催を見送る中、市中体連は専門部会で競技ごとの指針を徹底し、3年生の花道となる大会を目指す▼会期中、生徒以外は無観客となる。ある専門部会では「せめて保護者だけでも」「外部コーチは入れてほしい」と詰め寄るも、主催者は首を横に振った▼サッカーのJ1にもサポーターが戻ってきた。生徒の安全性に万全を期すための判断なのは分かる。だが、保護者は中学最後のわが子の晴れ姿を拝めず、ただ見送るだけ。その気持ちを思うと、何か良案はなかったのか。