先月から11都府県に出されていた緊急事態宣言は、栃木県を除き来月7日まで延長されることとなった▼この期間、その地域の時短営業に応じた飲食店には1日あたり、6万円の協力金が支給されることになっている。そんな中、それに応じたある飲食店が、来店客に対して、限定メニューを無償で提供していると言う報道を目にした▼通常の営業よりも利益が出てしまう事からの客への還元だというが、その心意気に称賛の意見が溢れていた。しかしそこには店主の違った思いがあるようにも思う▼金をばら撒けばいいという政府への抗議だ。震災直後も「最後は金でしょ」と発言し批判を受けた政治家がいた。お金はもちろん大事だ。再建には資金が必要だがお金を出す事だけが政治ではないだろう。「オリンピックは必ずやる」と公言し世界から批判を浴びている、政治家もいる。お金で国民を救おうとしているのではなく、自分たちの利権を守ろうとしているとしか思えない。
片隅抄