飲食店の時短営業が影響してか夜のまちは静まり返っている。平のにぎやかな場所に生まれ育ったこちらとしては酔客の大声、喧嘩などは日常の一部であったが昨年からのコロナ禍が繁華街の表情を一変させた▼店での酒類提供が午後7時までとなると、思うように寛ぐことが出来ない。注文から1時間では、酔いに身をまかせるのは短すぎる。その代り夜の過ごし方はDVD鑑賞が多い。先日、知人から借りた映画『洟をたらした神』を見た▼この作品については吉野せいの原作にない部分があり、上映に紆余曲折が生じたと記憶している。その場面は物語終盤の一家団欒の会話にあった。現在の勤務先を話す子どもたちのうち長男が「発電所」と言う。一通り聞き終わった母せいが、みんなの所をぜひ訪れたいと応える▼この短いやりとりが複雑な背景を生んだようだ。その意味からも、いわきを舞台に施設を実写した映画『原子力戦争』は何度見ても意味深い。
飲食店の時短営業が影響してか夜のまちは静まり返っている。平のにぎやかな場所に生まれ育ったこちらとしては酔客の大声、喧嘩などは日常の一部であったが昨年からのコロナ禍が繁華街の表情を一変させた▼店での酒類提供が午後7時までとなると、思うように寛ぐことが出来ない。注文から1時間では、酔いに身をまかせるのは短すぎる。その代り夜の過ごし方はDVD鑑賞が多い。先日、知人から借りた映画『洟をたらした神』を見た▼この作品については吉野せいの原作にない部分があり、上映に紆余曲折が生じたと記憶している。その場面は物語終盤の一家団欒の会話にあった。現在の勤務先を話す子どもたちのうち長男が「発電所」と言う。一通り聞き終わった母せいが、みんなの所をぜひ訪れたいと応える▼この短いやりとりが複雑な背景を生んだようだ。その意味からも、いわきを舞台に施設を実写した映画『原子力戦争』は何度見ても意味深い。