泥棒は物を盗むだけだが火事は家財どころか人の命も奪ってしまう。だから火には気をつけろ、と昔の人は言ったものだ▼その火事が今年に入って市内で相次いでいる。先月も四倉と泉で住宅火災があり、高齢の男性が亡くなる痛ましい事故があった。空気が乾燥しているこの時期は、燃え始めたら火の回りが早い。これが住宅密集地なら大惨事になっていたことだろう▼ところで焼死者の多くが子どもや高齢者で、逃げ遅れが原因とされる。防止策の一つに住宅用火災警報器がある。煙や火災を感知すると音声で火災を知らせるため、逃げ遅れを防ぐには有効と言われる。家族が逃げ遅れないためにも、住警器の設置をお忘れなく▼これからは山林や休耕田の枯れ草火災が増える。国内で発生する林野火災の半分以上は3~4月に集中している。外で火を使う時は消火用具の準備はもちろん、風などの気象条件にも注意を。1日から春の火災運動が始まった。改めて火の用心。