連日のように酷暑が続く中、福島の高校球児の熱い夏がようやく幕を開けた。第104回全国高校野球選手権福島大会が郡山市のヨーク開成山スタジアムで開幕。県内5球場で甲子園出場をかけた熱戦が繰り広げられている▼今年の高校野球のキャッチフレーズは「この夏も、応援したい君がいる」。最高賞の選にはもれたが、福島の高校生2人のキャッチフレーズも優秀賞に選ばれた▼感染対策と熱中症予防に工夫を凝らしながら、コロナ禍前の風景が徐々に戻りつつある。今夏は入場制限はあるものの、吹奏楽部の球場での演奏も解禁。曲と曲の間は太鼓でリズムを取り、演奏を途切れさせない。うだるような暑さのグラウンドで熱戦を繰り広げる高校球児の大きな力となっている▼甲子園に出場できるのはわずか一チーム。高校最後の夏、けがなどでベンチ入りが叶わなかった3年生もいる。プレーはできなくとも、3年間頑張った姿は監督や仲間たちが知っている。