近年、健康志向の高まりから、登山やハイキングで山を訪れる人が増えている▼その一方で、山でのけがや事故が後を絶たない。警察庁が発表した大型連休中(4月26日~5月6日)の全国における山岳遭難発生件数は203件で遭難者数は236人、うち21人が死亡した。県内でも連休中に山岳事故が相次ぎ、会津駒ヶ岳で男性が滑落して亡くなる事故があった▼道に迷っての遭難が最も多く、山に入る時には事前に登山ルートの確認など、入念な準備と計画が大事。道に迷ったら自分の位置が分かるところまで戻ることだ。歩き回ることでの体力の消耗が、さらなる危険を招くことになる。高山でも日中は気温が上がるため熱中症には要注意。暑さと疲労で集中力が低下すると、転倒や滑落の危険性が高まる。こまめの休憩と水分補給を忘れずに▼全国でクマの目撃や襲われての事故が報告されている。登山や山菜採りで山に入る時には、クマ鈴をもつなど準備を怠りなく。
片隅抄