県知事選を制したのは現職の内堀雅雄氏。相手候補に約50万票の大差をつける圧勝だった▼ただ喜んでばかりもいられない。投票率は42・58%で過去2番目の低さ。裏を返せば2期8年への内堀県政に対する批判とも受け取れる。今回、内堀知事は<1>ひとを大切に<2>安心・快適な暮らし<3>働きたい仕事があるふくしまを創るの3項目を公約の柱に掲げ戦った▼多くの票を得た内堀知事。今後は公約を守ることは当然として、県民が強く望む「人口減少・子育て支援対策」にも積極的に取り組んでもらいたい。県民の期待を裏切るようなことにでもなれば任期途中でも、知事の座から去ることもある。他にも経済・雇用対策、原発処理水の海洋放出と問題は山積。いずれにしてもできるものから確実に問題の解決に努めてほしい▼有権者は選挙が終わったからといって終わりにするのではなく、選挙前の当選者の主張を忘れずに、これから始まる内堀知事の活動を注視したい。
片隅抄