住宅が立ち並ぶとある地方で、校庭の照明施設が明るく周辺住民が迷惑を被っているとの報道を目にした。インタビューでは、あまりにも眩しくて遮光カーテンを購入したという女性を紹介。ほかの男性は「田舎だから夜は暗いのが普通だ」と眉をしかめる▼知人の話だが、市内某所では照明に限らず校庭から漏れる子どもの声を〝騒音〟として苦情を申し立て、レーキで舞い上がる土煙に抗議する住民も。仕方なく校庭の利用をあきらめ、域外に通う部活もあるとか▼環境省は地方公共団体が適切な施策を実施していくため、「光害」という言葉で周辺環境に悪影響を与えないようガイドラインを策定。「良好な照明環境」の実現を呼び掛けているが、前述の苦情は〝行き過ぎ〟ではないか▼抄子の団地では「向こう三軒両隣」の精神が残り互いの立場を理解しているが、新興住宅地ではそうもいかないか。ただ学校近くに住まいを構えるなら端から想定はできただろうに。
片隅抄