濃厚な味にサクサクとした食感、コクのあるタレ。ヒラメの天丼がこんなにもおいしいとは思わなかった。市では11月から、新たにヒラメの魅力を発信するイベント「ひらめの陣」を開催する▼天丼は、エスパルいわきの「大川魚店前濱食堂ヤマコ」のメニューの一つだ。大川勝正社長が座長を務める「いわき常磐もの産地化研究会」では、市の魚・メヒカリに続いて、ヒラメをブランド化しようと試みている▼漁業関係者を取材していると、ヒラメは一般的な常磐ものと感じるが、消費者にとってはまだまだ訴求でき
るという。4kg以上のヒラメは「座布団」とも呼ばれ、大小に応じて、さまざまな料理に活用できると教わった。旬は冬から春のため、まさにこれからだ▼原発処理水の海洋放出によって、全国的に常磐ものが注目を集める結果となった。ふるさと納税も続々と寄せられている。原発うんぬんではなく、純粋に「おいしい」で評価されるフェーズは近い。