先日、所属する団体の日帰り旅行に参加した。コロナ禍で中止が続き、昨年4年ぶりに再開された。前回は山形県寒河江市でサクランボ狩りなどを楽しんだ▼食したことはもちろん、ルビー色の実は目にも鮮やかだった。報道によると、各産地では昨夏の猛暑が要因らしく双子果という変形した実の付きが多いというから、先の農園も影響を受けたかもしれない▼今回は茨城県潮来市、鉾田市を訪れアヤメ園見学、メロン狩りとなった。水郷の地は初めてだったが、落ち着いた観光地であり、商魂たくましい感じはしなかった。そのせいか外国人観光客の姿は確認できず、オーバーツーリズムの感もない▼いわき市でも、富士山をめぐる他県のような騒動は起きてない。ひとつ聞いたところでは、来日したフランス人が「箱根湯本」を「いわき湯本」と間違えて、来市した。問われた地元の方が現地までの行き方を教え、予約した宿に確認も入れたという。いい話である。
片隅抄